時間の誤差(精度・ずれ)はどう見る?

今回は機械式時計の時間の誤差(精度・ずれ)についてです。

機械式時計はその性質上、時間の誤差がどうしても生じてしまいます。

お客様から当社に寄せられる修理依頼や、
修理後にも、時間のずれについて寄せられる事が多いのですが、
その中には、「1週間で3分のずれがある」との内容や、
1ヶ月で5分のずれがある」といった内容があります。

機械式時計の時間のずれについてお伝えしたいのは
1日単位(日差)で進んでいるのか、遅れているのかを確認してください。
ということです。

機械式時計は、時計の内部状態(潤滑油や部品の劣化)だけでなく、
その日の気温や気圧、時計の姿勢(向き)や、ゼンマイの巻き上げ状態、
磁場等の様々な要因によって、微妙に精度が変わってきます。

例えば気温の影響として、
時計の内部部品は小さい金属部品で作られており、
その中の「テンプ」という時間のリズムを作り出す部分が気温の影響を受けると、
暑い夏だと部品が膨張して時間が遅れがちになったり、
逆に寒い冬だと収縮で進みがちになったりします。

また、ゼンマイの巻き上げが不十分だと歯車を動かす力が安定せず、
精度にも乱れが生じることもあります。

その為、1週間や、1ヶ月といった期間で精度を確認しても、
正確に精度が分かりません。

正確な精度を確認する方法として、
1日1回、決まった時間に、リューズを全巻きまで巻き上げてから、
翌日の同じ時間に時計を見て、
どのくらいの時間がずれているのかを確認します。

(厳密には1日だけよりも、数日間の平均で見た方が良いです)

日差基準については時計のブランドやモデル、
また修理工房によってバラツキがありますが、
当社でのオーバーホール後の日差基準は±15秒以内と規定しております。
(実際には更に短い精度で納品しておりますが、
アンティーク時計など、精度範囲が広いものもあります。)

もし、大幅に時間が進む、遅れるといった症状がある時計をお持ちでしたら、
一度、精度調整を含んだオーバーホールを検討されることをお勧めします。

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