時計の防水不良について【その4】:防水不良が起こりやすい時期はいつか?

こんにちは、千年堂の田中です。

前回の記事では防水不良に気づかない人が多いというお話をしました。

時計を大切に扱うためにはいち早く異変に気づくことが大事ですが、今回はその気付きのとっかかりになるお話をしようと思います。

防水不良による故障が多い時期についてです。

腕時計の防水不良が起こりやすい時期はいつか?

ちょっと想像してみてください。

どんな時期に時計の防水不良の依頼が増えると思いますか?

・・・

当社の場合ですが水入りによる故障が多くなるのは、

・・・

・・・・・・

【夏】です。

意外、、、ではないですよね。

やはり水に触れてしまう頻度が多くなる6月から8月にかけてが浸水による故障が多くなる傾向があります。

プール、川や海、マリンスポーツといった場所に出かけることも多くなり、それに伴って浸水事故も増えてきます。

また、も故障の原因のひとつなので夏場は要注意です。

水が内部に侵食すると故障の原因に

腕時計が濡れたり汗がついたりしたまま拭き取らずにいると水が内部に侵食する可能性があります。

そして水が入って時間が経ってしまうとサビや腐食が発生してしまいます。

そのため水が入ったとわかったらすぐに乾燥処理とオーバーホールをする必要があります。

気づかないうちに時計内部に水が入る場合

水が入ったことに気づいてすぐに対処するのはまだいいほうです。

問題なのは気づかない間に水が入り、時間が経ってしまっている方です。

たとえば時計のガラスなどに水滴がついていると目に見えていれば幾分わかりやすいです。

ところが目に見える形ではなく水蒸気となってしまっていて目に見えない水入りの場合、時間が経ってしまうとサビや腐食が進行してしまいます。

サビや腐食がなければただのオーバーホールで済むところを、サビや腐食があるために部品の交換をしなくてはいけなくなります。

費用も当然かかってきます。

浸水による故障は保証対象外に

ですので時間が経ってしまっている場合は部品交換数の観点から、あえてメーカー修理をお勧めさせて頂く場合もあります。

また、浸水よる故障は関してはメーカーであれどの時計修理店であれ、基本的には保証対象外となります。

当社でも浸水による故障は保証対象外となり、有償修理となってはしまいます。

なので極力、水場や湿気に気を使いながら定期的にメンテナンスをし、防水検査で現在の防水機能を確認したほうがよいでしょう。

まとめ

・夏場は防水不良が起こりやすい季節

・水入りい気づかず放置するとサビや腐食の原因に。

・サビや腐食が進行すると部品ごと交換になる可能性も。

・浸水による故障は基本的に保証対象外

定期メンテナンスで防水機能をマメにチェックしよう

水気が時計内部まで入って時間がたってしまうと手遅れになってしまうかもしれません。

そうならないためにもマメにメンテナンスをすることが一番大事です。

オーバーホールの費用はかかりますが、防水不良を起こしてしまったらそれ以上の額がかかるのでトータルでは安く済みます。

日々のお手入れと合わせてぜひ検討してみてください!

●前回までの記事はこちら

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